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『ニッポンの油絵 近現代美術をかたち作ったもの』開催/和歌山県立近代美術館

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佐伯祐三《オプセルヴァトワール附近》1927(昭和2) 油彩、キャンバス 和歌山県立近代美術館蔵

和歌山県立近代美術館は、2022年1112日(土)より『ニッポンの油絵 近現代美術をかたち作ったもの』を開催する。

「あぶらえ油絵」は、日本の近現代美術史のなかで重要な位置を占めています。近代美術館である当館がコレクションの柱としている「和歌山ゆかりの作家たち」のなかにも、日本で最初期の洋画家となった神中糸子(じんなか いとこ)をはじめ、油絵に向き合うことから彫刻を含む自身の創作を始めた保田龍門(やすだ りゅうもん)、油絵を自らの表現方法として選び、生涯描き続けた石垣栄太郎(いしがき えいたろう)、川口軌外(かわぐち きがい)、村井正誠(むらい まさなり)など、重要な作家たちが含まれます。

いまでは多くの人にとって見慣れた技法になっている油絵ですが、広く普及したのは、明治維新後に殖産興業のための技術として美術学校で教えられ、展覧会などの発表の場が設けられてからです。油絵の多彩な表現は、西洋のものの見方や、新しい思潮に裏打ちされており、それらへの憧れや共感とともに多くの若い画家たちを魅了しました。

本展ではまず、ひとりひとりの画家が、どのように油絵と出会い、油絵によって学び、表現する者として成長していったかを作品を通して見ていきます。画家たちのまなざしは油絵を生み出した海外の表現に向かい、ひるがえって日本美術とは何であるかを問うことにもなりました。

また、油絵具の素材としての魅力そのものにも注目したいと思います。油絵具には独特の艶と透明感があり、筆触や盛り上げを残すこともできる強い物質性を持っていることが特徴です。多くの新しい画材が開発された現代でも、絵具の層を重ねて表現する深み、ゆっくりと固まる絵具の性質を生かした表現など、油絵は材料の多様性のなかに埋もれることなく存在感を放っています。

日本の近代美術の中に油絵がなかったなら、今日の美術表現はずいぶん違ったものになっていたでしょう。本展は、当館のコレクションを中心に、およそ100点で構成します。油絵を通して、日本の近現代美術の魅力を再発見していただく機会ともなれば幸いです。

(以上、プレスリリースより)

 


『ニッポンの油絵 近現代美術をかたち作ったもの』

開催期間 2022年1112日(土)~1225日(日)
会場 和歌山県立近代美術館 2階展示室
開館時間 午前930分~午後5時 ※入場は午後430分まで
休館日 月曜

観覧料 一般520410)円、大学生300260)円 ※( )内は20名以上の団体料金 ※高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料

1119日(土)、20日(日)は「関西文化の日」として入館無料
11月、12月の各第4土曜は「紀陽文化財団の日」として大学生無料
1122日(火)は「和歌山県ふるさと誕生日」により入場無料
124日(日)は入場無料

 

関連イベント

スライドレクチャー[学芸員による解説会]
11月19日(土)、123日(土)、1224日(土)各日午後2時から1時間程度、2階ホールにて ※入場無料、申込不要

こども美術館部(小学生を対象とした作品鑑賞会)テーマ「ア・ブ・ラ・カ・ダ・ブ・ラ」
12月17日(土)、18日(日)各日午前11時から1時間程度、2階展示室にて ※当館ウェブサイトより事前申込。定員6 名程度。

会期中のイベント

コレクション展 2022‒ 秋冬
特集 田中恒子コレクション
会期 108日(土)~1225日(日)

ミティラー美術館コレクション展
会期 108日(土)~1225日(日)


県立博物館(となり)の展覧会

特別展 濱口梧陵と廣八幡宮 ―広川町の文化財とともに―
会期 1015日(土)~1123日(水・祝)

企画展 きのくにの信仰
会期 123日(土)~2023122日(日)

 

和歌山県立近代美術館
和歌山市吹上1-4-14
tel.073-436-8690

https://www.momaw.jp

 

※新型コロナウィルス感染症の感染拡大状況により予定が変更となる可能性があります。日時の変更など、最新の情報は、同美術館ウェブサイトやSNSをご確認ください。

※館内で実施のイベントについては、参加者多数の場合、必要に応じて人数制限を行います。