チャレンジャー第3回ゲスト1

 

第3回ゲスト

 
 

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花光郁 さん

和歌山市五番丁
和歌山音楽愛好会 フォルテ事務局長

好きな落語のネタベスト3
1:「地獄八景亡者戯」
2:「茶漬えんま」
3:「たちぎれ線香」

 

 

 Vol.1 Vol.2 Vol.3 Vol.4  

Vol.1 渡る人生に笑いあり

 

え~、最近、落語というものが人気ですなぁ。ドラマ「タイガー&ドラゴン」(2005年・TBS系)に始まり、映画「しゃべれども しゃべれども」(2007年)、そして今まさにクライマックスを迎えているNHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」…と、いろんなメディアにも多く取り上げられたもんで、巷では俄かに落語ブームが起こっているってなもんです。ええ、そりゃ和歌山でもそうみたいでっせ。1月に開かれた桂米朝・小米朝の親子会では立ち見も出るほどの大入満員。元来の米朝人気もさることながら、落語に新たに目を向け始めた人達もいることは間違いないみたいですなぁ。今回お話を聞きましたんは、そんな落語ともっと早よぉからつきあい、和歌山での発展を誰よりも願ってきたお人、件の落語会などを主催している和歌山音楽愛好会「フォルテ」の事務局長を務める、このお人でんねや。 


 フォルテの歴史をひも解くと、1950年代に広まった「労音運動」に端を発する。労音運動とは「良い音楽を安く、多くの人々に!」をスローガンに掲げた運動で、この時期、芸術鑑賞に市民レベルで気軽にいけるよう、会を創る全ての作業や運営を会員の手で行う営利を目的としない市民団体が各地にできた。大きなうねりは大阪から始まり、京都、神戸…またたく間に全国に広まった。今はなくなった地域もあるため、和歌山を代表するフォルテは、全国で3番目に古い団体となった。もうすぐ60歳、年月の積み重ねが感じられる。

自身も着物に座布団が似合いそうな、ややもすると飄々とした印象を受ける花光さん。聞いてみると、やはり学生時代に落研(落語研究会)に所属していたという。ただし、それは高校時代の話で、後はもっぱら観る専門だったようで。
そんな花光さんがフォルテに出会ったのは高校2年のころ。当時のフォルテの会費は月500円。それで年に4~5回の落語会を鑑賞できると知り、それならば、とすぐさま入会した。初めて観たのは米朝落語会。そのときの感動がその後の人生を大きく揺るがすことになろうとはきっと、花光さん自身も考えていなかっただろう。

落語といえば、エンターテイメントのひとつ。人を笑わせてナンボの世界だ。だが、花光さんが高校を卒業し、夜間の大学に通いつつ就いた職は公務員。それも裁判所職員というとびきり堅いイメージの職だった。
曽祖父、祖父、両親と3代続く裁判所職員の家系に生まれ、裁判所というのは花光さんにとっては身近なものだったのだ。特別に希望したわけではなかったが、薦められるままに受験、昨年春まで勤務を続けた。
現在の花光さんと話すと「お堅い」雰囲気とはあまり結びつかない。そのズレは自身でも感じていたのか、きっぱりと職を辞して、フォルテの運営一本で生きていくことを決めた。「もったいない」という声ももちろんあった。けれど「なんとかなるやろ」という生来の楽天的な性格と、楽なほうに流される自分を変えたいという気持ちが、花光さんを突き動かした。

新たな人生はまだまだ枕の段階。これからのフォルテ、そして花光さんがどんな展開を見せるのか、目が離せない。

落語用語で、噺の本題の前にしゃべる小ばなしや時事ネタの雑談。

 

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